あらすじ
それでも君はまだ、人間でい続けることができるのか。 あらゆるものが情報化する不穏な社会をどう生きるか。新時代の仮想通貨小説!
仮想通貨をネット空間で「採掘」する僕・中本哲史。
中絶と離婚のトラウマを抱えた外資系証券会社勤務の恋人・田久保紀子。
小説家への夢に挫折した同僚・ニムロッドこと荷室仁。……
やがて僕たちは、個であることをやめ、全能になって世界に溶ける。「すべては取り換え可能であった」という答えを残して。
第160回芥川賞受賞作。
感想 オススメ度★★
読むのにすごい時間がかかった。
なんだかずっと入り込めず、主人公が始終淡白だからなのかも、と読み終わった後で振り返り思う。
田久保紀子の人物像も今ひとつふわっとしている。
途中に挟まってくる、ダメな飛行機コレクションとニムロッドの小説も流れをぶったぎってくる。
東京で生きてると、地に足がついてない感覚を持ちながら、生きているところがある
田舎から出てくるとよりそうなのだろうか。
ふっと切れてしまう人との関係性とか
その儚さへの執着とか、苦しみや切なさのようなもの。
最後のシーンは微かにそうゆうものを感じた。
読み返したい本とまではいかない。
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